子ども達の「根っこ」を育てたい!~子育ての役に立つヒントやアドバイスを随時掲載
子育てに奮闘する方にはぜひ知ってもらいたい!
教育保育現場で長年培われてきた子ども達の「根っこ育て」に大切なことや、研修等で伝えられる子育てで知っておきたい情報などをお伝えしていきます(更新不定期)。
子どもの時期から骨育てを! そしてやっぱり大切、朝ごはん
2023-07-28
カルシウム・骨についてご専門の女子栄養大学・上西教授の講演会があり、よいお話が聞けました

「體」→ゆたか・ほね が組み合わされた字ですが、何と読むか知っていますか?
答えは「からだ」です。からだは豊かな骨でできている、ということです。豊かでなくなると骨粗鬆症などになってしまうのです。
〇乳幼児はカルシウムがたくさん必要!なぜなら…
骨を作るのに、幼児期はとても大切な時期です。大人と違って、体の代謝だけでなく、「成長」にカルシウムをはじめとする栄養がたくさん必要だからです。一日のカロリーやたんぱく質が大人の半分で良くても、カルシウムは30歳の成人男性が600mg必要だとすると、5歳の男の子は500mgを必要とします。カルシウムの吸収を助けるビタミンDも魚やキノコ類などから上手に摂るようにしましょう。
〇子どもの頃から食べ物と運動で「骨貯金」を!生涯の骨密度を左右
よく聞く「骨密度」は、幼児期から10代で急激に増えて30歳頃がピークです。そこからは減ってしまうので(特に女性は閉経後に急激に減少)、若いときにどれだけ増やせるかが大人になってからの骨の健康に影響します。子どものうちからの「骨貯金」が大切ということ。食べ物はもちろん、骨に刺激を与える運動も骨量を高めるためには欠かせません。紫外線に当たるとビタミンDを取り込めるので外遊びはよりカルシウムの吸収を高め骨を強くするためにもいいことと言えます。
〇朝食欠食の影響を知ってください
また、小さい頃の習慣が大人になっても変わらなかったりすることの例として、朝食欠食と肥満のことも伺いました。朝食摂取は学力・体力にも影響しているという研究結果もあります。お腹がすいては集中できない、元気が出ない、ということ。ご両親が仕事で忙しい家庭が多いとは思いますが、朝ごはんを一緒に食べて一日の活力源を補給してほしいと思います。今の暑い時期は、朝食で養分・塩分・水分を体にチャージしておくことが熱中症の対策にもなります。
肥満については、5歳の時に肥満傾向にあるとその6割は成人してもそのままという調査結果があり、小児肥満は成人の生活習慣病に繋がりやすいのだとか。間食の摂りすぎや運動不足など気を付けたいですね。
大切なのは、よく食べて、よく遊び、よく寝ること。
辿り着いたのはシンプルで基本的なことでした。
園でも、子ども達の食べ物への関心を高めたり、マナーを伝えたり、ご家庭と一緒に食育を進めてゆきます。
